さっぱりとありたいものだ雨風に傘を手放し走る身軽さ ー とらわれない格好良さを見る

消えかけのチカラかき集め充分と言えないが帳尻を合わせる ー そんな毎日。明日も働く。

どこまでも続いていく道その先は未来進行形の明日だ ー きっと明日の今頃は

雑草の分身の術少しずつ少しずつとはお主らやるな ー はっ！気付かぬ内に囲まれたぞ！

あわあわとこぼれむらさきひたすらにしめすこのよの悲しおもかげ ー 美しすぎるとなぜかかなしい

ご予約の本はこちらになりますと水槽の底で司書は呟く ー 夕方の図書館。 電気は半分も点灯されず、受付スタッフはビニールカーテンの向こう側。 いつもと違う図書館。嫌いじゃない。

人影の無い炎天下木製の冷房試運転に立ち会う ー 木陰の風はひんやり

物想い袖を引っ張る梔子（くちなし）が強引すぎて歩みを止める ー この香り

生真面目に彷徨える人おずおずと動き始める３ヶ月ぶり ー 出張が復活だとか

ほぼ半ば強制的にアイス二個食べさせられたと供述しており ー 現場からは以上です。 思った以上に野外は暑い

湿る気に埋もるる花の冴え冴えと草むらにその身を据（す）える ー モアっとする空気の中、きらり存在感

躓（つまず）いて忙（せわ）しなく移る生活に追いつけず雨ポツリと落ちる ー 変化についていけない

憂鬱な唯（ただ）気の毒な人となる降り来る雨に気を揉むばかり ー どうもいけない

もうすでに全ては洗い尽くしたと空を干すかの梅雨中休み ー と、思っていたら明日から雨

駄々捏ねて気はすんだかと紫陽花が我を宥（なだ）めにかかる夕暮れ ー 冷静さに欠けた本日。はい、反省しています。

ゆっくりと心身共にオフにする扁桃体の監視逃れて ー 警報・緊張 しばらく離れたい

週末はこの密室を出られないベーカー街への依頼案件 ー 事件性は全くない。部屋でごろごろ。

雨雲のレーダーから見るこの町は蜘蛛の糸の先で溺れる ー 豪雨

長い事外に出かけていないからせめて写真でちょい呑み気分 ー 酒宴に参加できる日はいつかなぁ 美味しそう、、。

訪れた切妻屋根はいつまでも私とあなたの間に架かる ー 旅のお友達から、プリンスエドワード島のTV番組が放映されている事を教えていただきました。嬉しい。

葉の翳り隅々を薄暗くして今まさに梅雨の洞（ほら）に入る ー 梅雨入りです

変わり身の激しい奴とは知ってたが噂では毒まで吐くらしい ー 紫陽花。品種や個体によって毒性があるものも。

こまごまと花開く節聡くあればまぎれて穏（おだ）し世は静かなり ー 才が欲しいものです

息長く静か佇む花なれど笑う見頃は今まさに今 ー つやつや紫陽花

２時間も迷うオンラインショッピングクリック果ての在庫なしとは ー 諸行無常

銀幕のスターになろう紫陽花が赤絨毯を道に敷くから ー 見慣れた道がスポットライトを当てたよう。

青々く膨れて行くはここの枝のひそひそと葉の日ごと日ごとに ー こっそり広がる

眼を開きこの現実を焼き付けるゆらり揺れる先にあるもの ー 儚く。 FM京都、ラジオDJの佐藤弘樹さんがお亡くなりになって一年。 佐藤さんならこのコロナ禍、どんな話を聞かせてくれたでしょう。

陽が刺さる紫陽花朝の顔をして一方通行の夏を待つ ー 爽やかな朝、もう夏の様相

ヒメジョオン暑くも寒くも無い日には手ぶらでいようと言いたげに立つ ー 地味に咲いている